冠動脈疾患とは?経皮的冠動脈インターベンションの種類と方法を解説!

病気
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認知症のある母(85歳)が、心房細動でカテーテルアブレーション治療のために、大学病院に入院したのが、今年の2月。

治療を受けるために、事前検査の冠動脈CT検査で、心房細動の原因は狭心症の疑いがでた母でした。

結局、心房細動のカテーテルアブレーション治療は、現在の状態(全身に及ぶ浮腫・心不全の呼吸困難・肺に水が溜まっている)では、できず、治療方針が変えられ、安静と塩分制限、利尿剤の増加により、母は、体重が3日で3㎏も落ちました。

入院生活の中で体調はどんどん、良いほうへ変化し、会話もなんとなく理解できてるような返事が返ってきているような…

そうなんです!

認知症の症状がどんどん改善傾向に、向かって行ってる様子なのです。

会話がスムーズで、私が言ってる事をちゃんと理解していて、会話のキャッチボールができるようになってきたのです。

入院して、毎日のように血液検査で、こまめなお薬調整で、入院5日目の朝からですが、心房細動が自然停止したのです。

毎日のバイタル測定で多い時で140回/分あった、脈拍が 60~70回/分になり血圧も落ち着いてきて、血流状態がよくなって、心臓に与える負担も消失したのか?

また、毎日の様に先生が部屋に来られ、状態の把握とともに詳しく説明をしてくださり、母もなんとなく理解しているのか、聞いている様子で、不安感が無くなり、精神的に落ち着いてきている様子です。

入院して、心房細動の根治治療【カテーテルアブレーション治療】は行えないと聞かされた時、すごく不安感がありましたが、どんどん状態が良いほうへ流れていきます。

入院5日目に、心房細動が自然停止と共に、新たに洞不全症候群という病気があることがわかりました。

心臓カテーテル検査前にわかった新たな病気でした。

狭心症の疑いがあり、入院10日目に、心臓カテーテル検査をした母(85歳)、もし狭心症で、冠動脈が狭くなってる箇所があれば、そのまま経皮的冠動脈形成術を行う予定です。

そこで今回は、冠動脈疾患(虚血性疾患)と、経皮的冠動脈インターベンションの種類や方法をしらべてみました。

冠動脈疾患(虚血性心疾患)

冠動脈心疾患とは虚血性心疾患ともいわれます。

主に狭心症と心筋梗塞を指し、心臓に酸素や栄養を送っている血管が狭くなる、あるいは詰まることにより心臓の機能が損なわれる病気です。

冠動脈が何らかの原因で狭くなり(狭窄)血流が悪くなって、心筋に十分な酸素が供給できなくなったために胸痛や心臓発作を起こす病気のことを言います。

冠動脈が狭窄する原因は、主に血管の内壁にコレステロールや血の塊(血栓)が蓄積して血管内が狭くなる動脈硬化です。

また何らかの原因によって冠動脈が痙攣(れん縮)して細くなる場合もあります。

主な冠動脈疾患には、血管が狭くなり血流が悪くなったために心筋が一時的に酸素不足に陥り胸痛が起きる【狭心症】と、血管が完全に詰まって心筋に酸素が行き届かず、細胞の一部が死んでしまう(壊死)【心筋梗塞】があります。

一旦壊死した心筋は二度と再生することなくその部分は全く機能しなくなるため、早い段階で冠動脈を再開通させなければ生命の危機に関わります。

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狭心症や心筋梗塞の症状

狭心症の主な症状は胸痛です。

その典型的な胸痛は《胸が締め付けられる》《胸が圧迫される》などと表現されますが、その苦しさには個人差があります。

一般的に安静にしていると2~3分で治まりまが、時に10分ぐらい続くこともあります。このときニトログリセリンを舌下で溶かすと胸痛はなくなります。

しかし、胸痛が酷く、長い時間続くと心筋梗塞が疑われます。

※心筋梗塞にはニトログリセリンは効きません。

胸痛は胸部だけではなく、心窩部(みぞおち)、左肩、首、のど、あご、わきの下、背中、左胸など、様々なところで感じることもあり、同時にめまいや動悸あるいは呼吸困難を伴うこともありますので注意が必要です。

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診断方法

冠動脈疾患が疑われる場合、正確な診断と病態を明らかにするため、医師による問診があります。その結果、いくつかの検査が行われます。

問診

主な問診内容

痛みの内容について
①いつどんな時に起こりましたか?
②どの辺りが痛みますか?
③痛みはどのくらいの時間続きましたか?
④他のどのような症状がありましたか?  など

冠動脈疾患に至った背景について
①過去に大きな病気にかかりましたか?(既往歴の確認)
②高コレステロール血症、高血圧症、糖尿病がありませんか?
③喫煙されてますか?
④今飲んでる薬はありますか?またどのような薬ですか?
⑤家族の皆さん(父母兄弟など)の病歴など

問診後さらに詳しい病状を知るために特殊検査も行われることがあり、医師はそれらから得た多くの情報を合わせて総合的に診断します。

検査には、痛みの伴わない非侵襲的(肉体的負担が少ない)な一般検査から行われ,

必要に応じて侵襲的な特殊検査が行われます。

検査

 一般検査(非侵襲的)

 1.心電図検査


心臓の状態が正常かどうか

胸に電極を貼り心電波形をみて、今の心臓の状態を評価します。この他に運動をしながら(運動負荷)記録するもの、携帯型心電図計(ホルター)を用いて24~24時間連続記録を行い、発作がいつ起きているか記録するものもあります。

1.心エコー図検査

心筋の状態は?

胸にプローブ(超音波を出す装置)を当てて、モニター画像から心筋の働きの異常を検査します。

2.生化学検査

心筋の状態は?

急性心筋梗塞の診断を早く確実につける時に、採血を行って血液中の特定の成分を測定します。

 特殊検査(侵襲的)

※一般検査に比べより多くの情報を得ることができ治療方針を決定する上で重要 検査です。

冠動脈(心臓)CT検査

冠動脈の状態は?

冠動脈(心臓)CT検査は、主に心臓の血管(冠動脈)を診る検査です。
冠動脈疾患が疑われる方、冠動脈治療後の経過観察などに用いられます。
従来の心臓カテーテル検査に比べて侵襲性が低く、外来で検査が行うことが出来ます。

心臓カテーテル検査

冠動脈の状態は?(カテーテル使用)

冠動脈疾患が疑われる場合、より正確な診断をするための心臓カテーテル検査を行います。

心臓カテーテル検査は手首、ひじの動脈(上腕動脈)あるいは大腿部の付け根の動脈(大腿動脈)からカテーテルを冠動脈まで挿入し造影剤を注入して X 線を照射し、冠動脈の病変を観察します。

通常局所麻酔で行われおよそ1時間で終了します。

 X 線画像では冠動脈に狭窄があると他の部位よりも細く映ります。

冠動脈CT検査とは?心臓カテーテル検査との違いを調べてみました!
心臓カテーテルアブレーション手術の事前検査、冠動脈CT検査を受けた母(85歳)、検査当日体調が悪く検査がスムーズに出来ず、時間を要しました。そこで今回は冠動脈CT検査と心臓カテーテル検査の違いについて色々調べてみました!

母の場合!

入院5日目に、心房細動が自然停止!

それと同時に心電図に【洞不全症候群】が発見されました。

心臓カテーテル検査をし、結果狭心症だったら、経皮的冠動脈インターベンションが予定されていました。

検査5日前に洞不全症候群が見つかり、治療方針が少し変わり、先生の説明がありました。

先生はとても熱心な先生で、毎日2回以上は病室にきて、母の状態を見たり、細かい説明をしてくださり、入院生活で日に日に先生への、信頼が高まっていったのは言うまでもありません。

そして、ペースメーカ植え込み術をするという説明がありました。

心臓カテーテル検査で経皮的冠動脈インターベンションが先か、それともペースメーカ植え込み術を先にするかで詳しい説明がありました。

結局、母は心臓カテーテル検査で、冠動脈の狭窄部位はあったのですが、経皮的冠動脈インターベンションをする程、ひどい狭心症は、なかったので検査のみで終了でした。

経皮的冠動脈形成術

バルーン(風船)カテーテル

冠動脈に挿入したカテーテルの先端に付いているバルーン(風船)を膨らませて、狭窄あるいは閉塞した部位を血管の内側から広げて血流を確保します。

ステント

バルーンカテーテルにステントと呼ばれる金属性の網状チューブをかぶせ、狭窄部位を押し広げると同時にステントを血管内に留置する方法です。ステントによって、血管の内径を保持でき、血流を確保します。現在、よく行われている方法です。

ステントを使った冠動脈形成術(PCI)の手順

①バルーンカテーテルを狭窄部位まで進め、バルーンで狭窄部位を拡張(前拡張)し、バルーンカテーテルを引き抜きます。

②ステントのついたバルーンカテーテルを狭窄部位まで進めます。

③バルーンを膨らませます。
狭窄部位が押し広げられコレステロールや血の塊が圧迫されて血管が広がり、同時にしステントも広がります。

④十分に広がった後に、バルーンを絞るとステントは広がったまま留置されます。そしてバルーンカテーテルを引き抜きます。

ローターブレーター

冠動脈の石灰華が高度でバルーンやステントが病変を通過しない場合バルーンの拡張が不十分と予想される場合、カテーテルの先端部に細かいダイヤモンド粉末を塗った金属球を高速で回転させる事により、硬い動脈硬化病変をローターブレータを用いて削り取って取り除きます。

方向性アテレクトミー(方向性冠動脈粥腫切除術:DCA)

カンナのような刃で冠動脈内の粥腫(動脈硬化病変)を削り取り、それを回収していきます。この治療法は悪い部分のみを切除できる利点がありますが、欠点として器具が太く、比較的硬いため限られた病変のみしか対象になりません。

※狭窄部位の形状、場所、心臓の機能などに合わせて、上記の方法を選択、組み合わせて治療します。この選択、組み合わせは治療上の必要に大路手、変更されることがあります。 

経皮的感動動脈インターベンションに伴う合併症

  1. 急性冠動脈閉塞・血流途絶
    治療の最中に冠動脈内に血栓ができたり、動脈硬化粥腫が流れ出ることで、冠動脈が急速につまり、心筋梗塞の合併や緊急バイパス手術が必要になることがあります。(0.5%未満)
    心臓の働きを補助する機械が必要になることがあります。
    また、血流途絶現象が持続すると予後に影響を及ぼす事から、緊急回避的に治療する手段としてニトロプルシッドの投与を行うことがあります。(保険適用外)
  2. 冠動脈破裂・心タンポナーゼ
    心臓の外側の膜を穿刺し、血流を排除することや、緊急手術が必要になることがあります。
  3. デバイスの遺残
    複雑な病変の治療では、バルーンの破損やステントの脱落、治療用ガイドワイヤーの離断などが起こることがあります。
    可能な限り回収を試みますが、臨床上影響がない場合、そのまま経過観察となることがあります。
  4. 血栓閉塞
    拡張した部位で、治療終了後から1か月以内に抗血小板剤などの内服加療をを行っていても、血液が凝固して心筋梗塞を生じることがあります。
    再度冠動脈形成術が必要になることがあります。
  5. 放射線障害
    冠動脈造影検査により被曝量が多くなります。
    短期間に繰り返しPCIを受けることにより放射線障害が重症化することがあります。
  6. 再狭窄
    PCI治療部位が数か月後再狭窄することがあります。
    バルーン(風船)治療で3~4割、従来のステントで2~3割の患者に再狭窄が起こります。
    薬剤溶出性ステントを用いても5%程度の可能性で再狭窄が出現します。
    再狭窄の確認のため再度入院して、心臓カテーテル検査や経皮的冠動脈形成術うぃ行うことがります。
  7. 抗血小板剤の内服による副作用
    ステント内の急性冠閉塞を予防するため、1か月から1年間、複数の抗血小板剤を内服する必要があります。
    ある種の抗血小板剤には、肝障害、無顆粒球症、特発性血小板減少性紫斑病などの副作用が出現する事が0.1%~5%未満の確率で認めらており、定期的な外来での診察と採決が必要になります。
  8. 出血
    治療中に出血を認めますが、大量になった場合、輸血を必要とする事があります。
    まれに穿刺部の止血のために手術が必要になることがあります。
    また、抗血小板薬や抗凝固薬を使用し、強力に血液をサラサラにしますので、脳出血やその他の臓器に出血する事があります。
  9. 抗血小板剤の継続について
    抗血小板薬の中止はステント閉塞の原因となり、心筋梗塞や死亡に至ることがあります。

母の場合!
入院5日目に心房細動が自然停止し、それと同時に脈が6秒間停止し、【洞不全症候群】があると判断されました。
これから先も不整脈が出る可能性もあり、βブロッカー(β遮断薬)は飲み続けることになり、脈が作られない時間があったということは、失神の可能性、危険性も考慮し、主治医の先生が【ペースメーカ植え込み術】を週明けに行うことが、決定しています。

 

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